睡眠の質を上げる方法とは?睡眠不足になる原因や健康リスクも

1.睡眠のメカニズム

「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

私たちの睡眠は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」と呼ばれる2つの睡眠段階によって構成されており、睡眠中はこの2つが交互に現れることで、浅い眠りと深い眠りを繰り返しています。

レム睡眠

レム睡眠は「夢を見る睡眠段階」と言われ、体は休んでいても脳は活発に働き、記憶の整理や定着が行われている状態です。

ノンレム睡眠

一方、ノンレム睡眠は脳や交感神経も休息し、脳の疲労回復にとって欠かせません。

入眠するとまず・・・

入眠するとまずノンレム睡眠から始まり、一気に深い眠りにつきます。そこから1時間ほど経過した頃、徐々に眠りが浅くなってレム睡眠へと移行します。その後再びノンレム睡眠、レム睡眠を反復し、このような約90分の周期がひと晩に3~5回繰り返されるようになっています。

 

2.質の良い睡眠とは?

成人の適正睡眠時間は約6~8時間と言われています。睡眠の質を上げようと睡眠時間を過度に取ると、かえって睡眠の質を悪化させ、睡眠によって得られる満足感を低下させる恐れがあります。

睡眠の質と聞くと睡眠時間ばかりに注目してしまいますが、重視したいのが「睡眠の質の高さ」です。厚生労働省による「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」を参考にすると、個人差はあるものの、以下の状態であれば「質の良い睡眠が取れている」と言えます。

  • 睡眠中に規則正しいリズムが保たれ、昼夜のメリハリが明瞭
  • 必要な睡眠時間が取れ、日中に眠気や居眠りが生じず、心身の状態も良好である
  • レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが規則的で途中で覚醒することが少ない
  • 目覚めがすっきりとしている
  • 目覚めてからスムーズに行動できる
  • 就寝してから入眠までに過度の時間を要しない
  • 睡眠で熟睡感を得られる
  • 日中、過度の疲労感がなく、意欲なども高い状態にある

良い睡眠には「睡眠時間」と「睡眠の質の高さ」のバランスが重要になります。睡眠時間をコントロールしながら、日々の生活習慣を見直すことで睡眠の質も高めていきましょう。

参考:厚生労働省 「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」

 

3.睡眠の質が下がることによるリスクと要因

▼このページをシェア
コラム一覧に戻る